ソーシャルリクルーティングをはじめる時のいろはのい

Writing by:平岡 いづみ

会社が成長期で採用を増やしたい!でも採用費用は抑えたいし、優秀な方を採用したい、というニーズの高まりから転職潜在層の採用が可能になるソーシャルリクルーティングを活用している企業も増えています。運用次第では、採用単価を抑えて優秀な方を採用することができるのですが、ポイントを押さえて運用しないと工数だけかかって成果につながらないということになります。

ソーシャルリクルーティングとは

ソーシャルリクルーティングとは、SNSを活用した採用活動のことです。企業が一方的に情報発信をするのではなく、企業側も求職者の情報を収集でき、双方向のコミュニケーションがとれるSNSの特性を活かした採用手法です。
有名なのはFacebook、Twitter、LinkedInがあります。国内サービスだと現在利用企業が多いWantedlyや最近ではEight、LINE@等も利用されているようです。

ソーシャルリクルーティングのメリット

1.採用費用
エージェントでの採用単価は理論年収の30~40%がメインです。なので、理論年収が500万円の方を採用すると、150万円が採用するのにかかります。一方、ソーシャルリクルーティングでは、運用費用の設定によりますが、うまくすれば数万円で採用が可能で、圧倒的にコストダウンが可能です。

2.ミスマッチが少ない
履歴書や職務経歴書には記載されていない、SNSで公開されている情報(興味を持っているもの、つながっている人、等)を事前にみることができます。そのため、自社の理念や社風などとのマッチ度を見ることができるのでミスマッチが少ない採用ができると言われています。

3.転職サービスでは会えない候補者に出会える可能性
なんといってもこれはメリットだと思います。転職エージェントや転職サイトに登録している人は、転職顕在層(転職する気持ちあり)で、自分の情報を入力していますが、SNSは転職の意思など関係なく利用している方もいらっしゃるので転職潜在層だと私は認識しています。転職潜在層もいいところがあれば転職したいという気持ちがある方も多いそうです。また、よく耳にするのが、転職潜在層は、“現職でも評価もされているため、大きな不満はない”という高評価者も含まれてくるため要チェックです。

ソーシャルリクルーティングをはじめる際の心得

メリットをみていくと、「採用費用抑えて、優秀な人採用できるなんて、めっちゃいい!」とすぐ始めたくなるかもですが、注意しないといけないことがあります。

それは、“採用に対する工数は大きい”ということです。

SNSの仕組み上、なんとなく想像がつくかもしれませんが、運用が命です。

また、効果を上げるためにはSEO(Search Engine Optimization)というWebマーケティングの知識が多少必要になります。

そして、はじめたら途中で投げ出さず、継続していくことが大事です。

ソーシャルリクルーティング導入には

・工数はかかるもんだと思って取り組むこと

・SEOの仕組みを学ぶこと

・すぐは結果がでなくても継続する

の3点を心得ておいてください。私はやっつけで始めてしまい、あとで「こんな大変なのか・・・でも手を緩めると効果が激減してしまうからやめられない」という事態になってしまいました。

実際にやってみる

ソーシャルリクルーティングのツールには今や複数あります。ざくっと特徴を書くと、以下です。

Facebook、Twitter:利用ユーザー数トップクラスのSNS。ユーザー層は幅広い。採用は広告運用で用いており、アプローチ先の設定が学歴・年齢・所属企業などユーザーがSNS上に記載している情報から細かくできる。広告運用時は一定期間での利用上限金額を決めて運用ができるので、驚くほどの高額になることはないそう。ただ運用にはWebマーケの知識と力量が必要。

LinkedIn:ビジネスSNS。採用で利用しやすい。英語を使ったビジネスや海外勤務などの採用にベター。私が見積をいただいた時は、利用費用が半年間で100万円を超えてしまい、グローバル採用時に使おうと思って、まだ使っていません。

Wantedly:ビジネスSNS。国内サービス。月利用費用4万円~利用できる。後課金もないので、採用単価はかなり抑えて採用可能。

Eight:名刺管理SanSan社が運営するEightという名刺管理ツールを用いたもの。無料で求人を登録することも可能ですが、広告運用時には費用が必要。

LINE@:友達追加してくれている方への一括メッセー配信やタイムラインでの求人表示が可能。無料~行えるようですが、私はまだ使ったことがありません。

ここでは、私の一番成果がでたWantedlyの活用ポイントを記載してみます。

≪ポイント≫

1.写真
会社の雰囲気が伝わる写真。できれば2〜3名一緒に写っている笑顔のもの。被写体は男性だけより女性が1名以上いるとベター。写真は明るく光を調整して撮影する方が良いです。プロの写真家に撮影してもらったり、デザイナーに加工してもらうとベストです。

2.記事の文字数
企業情報を記入する文字数に注意。Wantedlyの記入欄には、デフォルトで“なにをやっているのか”、“なぜやるのか”、“どうやっているのか”の枠があるので、それに沿って記入。注意するのは、ユーザーの多くはスマホでみているそうなので、1記事全体(企業情報+求人)文量はスマホ2スクロールで読めるくらいにしておくこと。文章が長すぎると途中で離脱してしまい、逆に少なすぎても伝えたい文が伝わらずにエントリーされません。ほどよい量が大事です。

3.求人記事の運用
求人記事はSEO対策、ABテストを繰り返しながら、2~3週間ほどでアップデートしていく方が良いようです。同じ記事を出したら出しっぱなしにしているとユーザーには見られないだけでなく、“古い記事を更新もせずに放置している会社”と思われる場合もあり注意が必要です。記事の反応をみる観点でも2~3週間ほどが良いそうです。

【補足】

〇SEO対策
Web検索の検索結果リストの上位に表示させるために工夫を行うことをSEO対策といいます。検索時に入力されると思われるキーワードを入れ、検索で上位にくるようにします。なんのキーワードがいいの?とお悩みの際は、募集したい職種をWantedly上の他社記事を検索、また同様にIndeedとGoogleでも検索し、上位に表示されている求人のキーワードをチェック。反応がいいものや上位表示されているキーワードを求人記事の件名と文中あちこちに盛り込みます。

〇ABテスト
異なる2パターン記事をリリースして、効果を比較すること。私はWantedly求人記事の同じポジションの記事を写真と求人件名に違うキーワードを用いて作成して同じ日に2つとも公開。1週間後に反応がいいものだけを残し、反応の悪いほうはクローズをしています。

そして上記対策した新しい記事を定期的にアップし続けます。ここが結構工数になりますが、頑張ります。

4.社内を巻き込む
Wantedlyにはランキングがあり、より多くの人に記事を見られると上位にくる仕組みになっているそうです。そのため、新しい求人がアップされたら社内外にアクセスしてもらうお願いをして、みんなでクリックします。そうすると、自社の記事がランキングだけでなく、検索した候補者からみて表示されるのが上位になるそうです。

このようにソーシャルリクルーティングは、採用費用を抑えて優秀層がとれる可能性がある方法ですが、運用工数と時間がかかります。そのことを理解した上で、しっかりとポイントを押さえて行っていただけると成果がでるのではないかな、と思います。

もちろんここに書いたことがすべてではないと思うのですが、少しでも参考になりましたら嬉しいです。

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執筆者

平岡 いづみ

CANTERA2期卒業生。
大学卒業後、大手食品会社にて総合職として入社し、法人営業をメインに担当。
その後、人材ベンチャーの東京オフィス立ち上げのなんでも屋として勤務。
2006年から現リクルートキャリアにてリクルーティングアドバイザー、企画スタッフ、キャリアアドバイザーを経験。受賞複数。その間2度の産休育休を取得し共に復帰。
リクルートキャリア卒業後は、国の事業に関わったり、ベンチャー企業で人事として採用企画、規程改訂、制度、労務など人事全般と、総務、秘書など色々経験しています。
現在はインサイトテクノロジーにて管理部門マネージャーとして人事全般を行っています。

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