社長面接を1次面接で行なった方が良い理由とは

最終更新日:2020/09/07

Writing by:三浦梓

質問です。
社長に面接のお願いをするタイミングはいつでしょうか?
1.最終面接
2.1次面接

社長面接は制約が多い

先ほどの質問について、どちらを選択されましたか?

「社長は最終判断者だから」
「社長の時間を確保するのが難しいから」

などの判断の順序や時間の制限といった理由から「1.最終面接」と思った方の方が多いのではないでしょうか。

会社の状況によって、どちらが正解というものはありません。
しかし、様々な会社の採用支援を行う際に社長面接を1次面接で行った方が良い場面に直面をしています。

そこで今回は私自身の実体験を用いて、
1.どんな時に社長面接を1次面接で行うと良いのか
2.社長面接を1次面接で行うと良い理由
についてお伝えしていきます。

どんな時に社長面接を1次面接で行うと良いのか

1.会社規模が30人~50人の場合
2.社長直下のポジションを採用したい場合
3.CXOのポジションを採用したい場合

社長面接を1次面接で行うと良い理由

1.会社規模が30人~50人の場合
社員が30人を超えてくると、組織化され1次面接も人事もしくは現場の方が行うようになっていきます。このタイミングで社長は1次面接ではなく最終面接を実施するように変わる企業が多いかと思います。

しかし、ここで起きてしまう弊害は、「社長のvisionが人を介することにより薄れて伝わってしまう」という弊害です。30人~50人の規模の場合、社長の想いや創業の背景に共感して選考を受ける候補者の割合が高いので、社長面接を1次面接で行うと「仕事への熱量が高い候補者を口説く」ことが可能です。

具体的には、
1)社長が「創業時の苦労話や会社の今後の展望」についてありありと語る。
(インタビュー記事には書かれていないことを語ることが候補者への特別感を醸成)
2)組織体制の説明をし、ここの役割を担ってほしいと伝える。
(自分が必要とされていることを醸成)
3)その役割にあなたがなった際に、あなたがやりたいことは何かを聞き、その案いいねと褒める。
(未来を想像し、かつ認められたことによる嬉しさ、共に働きたい覚悟感を醸成)
実際、私が採用支援で関わった会社で上記の流れを行う社長面接を1次面接に行なった結果、候補者の1次面接後の第一志望率は95%です。(三浦調べ)

2.社長直下のポジションの場合
まさしく「社長との相性が大事なポジション」ですね。社長直下のポジションを志望する候補者は社長の側で働きたいという意欲が高い方なので、1次面接で社長が面接を行うことが何よりの動機付けにもなります。

しかし、社長面接は最後に行うものだという認識から他の職種と同様に1次面接を人事が行う場合が多いのが現状です。1次面接を人事が行なった結果、起こる弊害は「尖った人材、特異な人材を不合格にしてしまうこと」。
社長直下であるため他の部署に比べて一層、「まともな人、扱いやすい人を採用しないといけない」というバイアスが働き、「尖った人材、特異な人材を合格にすること」が難しくなります。社長直下は臨機応変に対応できる以外に、社長の尖った想いや特異な感覚への理解、共感が必要な時があります。
また時には目指す方向ではないことを伝え、社長と意見を言い合える強さを持った人材が必要です。創業時は言い合える仲間が多くいたのに、会社規模が大きくなると社長の周りにはYESマンが増え、社長が孤立していくのはこの所以だと考えます。

ある会社では社長と意見を言い合える強さを持った人材かを判別するために下記の手順を踏んでいました。
1)社長面接であえてきつい言い方で指摘する
2)その指摘に対し、動揺を見せず毅然とした態度を取れるかどうか見る
3)その指摘に対し、自分がなぜそうしたのか説明をできるかどうか見る

結果、社長にどれだけ厳しく言われても物怖じしない、その指摘に更にやる気を出し自分の意見を物申すといった頼もしい社長直下部隊が出来上がっていきました。
また社長直下部隊が骨太だと社長が孤立せず、社長が本来やるべきことに集中することが可能になっていき、会社の成長率が高まっていくプラスの循環を目の当たりにしました。

3.CXOのポジションの場合
会社の根幹に影響をするCXOポジションの採用は特に難易度が高いです。難易度が高い理由としてCXOポジション経験者はそもそも少なく、ましてや転職市場に現れたら瞬時に採用が決まってしまうポジションです。そのため、CXOポジションを採用したい場合、現役のCXOポジションの方をスカウトする必要が生じます。

しかし、実際CXOポジションで働いている人は覚悟を持って入社し、責任も高いため、スカウトメールを送っても返信率は低いのが現実です。
そこで効果的なのが、「社長が1次面接を行う」ことを伝えると、「情報交換しましょう」と会社に来ていただける場合があります。まず会社にいらっしゃらないと始まりません。
そして社長面接をできるようになったら前述の「1.会社規模が30人~50人の場合」に記載のある下記の内容をお伝えしてもらいましょう。
1)社長が「創業時の苦労話や会社の今後の展望」についてありありと語る。
(インタビュー記事には書かれていないことを語ることが候補者への特別感を醸成)
2)組織体制の説明をし、ここの役割を担ってほしいと伝える。
(自分が必要とされていることを醸成)
3)その役割にあなたがなった際に、あなたがやりたいことは何かを聞き、その案いいねと褒める。
(未来を想像し、かつ認められたことによる嬉しさ、共に働きたい覚悟感を醸成)

まとめ:社長が1次面接を行なうと良い理由は3つ

1.仕事への熱量が高い候補者を口説くことができ、選考離脱を防ぐことができる。
2.尖った人材、特異な人材を採用することができ、社長に物申せる人材が育つ。
3.現役でCXOポジションにいる方のスカウト獲得率が上がる。

いかがでしたでしょうか。
本記事のエッセンスを現在の採用フロー改善の一部に取り入れていただけましたら幸いです。

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執筆者

三浦梓

CANTERA3期卒業生。
大学院卒業後、株式会社リクルート(現リクルートホールディングス)に就職。営業、商品企画、人事と計10年勤務。
退職後、A.T Kearney株式会社に人事責任者として就職。
その後独立し、フリーの人事コンサルタントとして活動。同時に株式会社TORCH COO就任。ベンチャー企業の経営陣採用や新卒、中途の採用設計から運用まで幅広く関わる。面接した人数は合計1万人以上にのぼる。

2020年1月末に夫の海外赴任に帯同しブラジルへ。現在は、世界中の駐在妻・元駐在妻・プレ駐在妻を応援し、共に成長するコミュニティ『駐妻キャリア net』の運営メンバー。転職ノウハウブログ『駐妻 本気の転職術』を執筆。話し方研究所プロフェッショナルインストラクター。慶應義塾大学大学院SDM研究科研究員。

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