内藤哲也にみる個性発揮のインパクト

最終更新日:2020/11/17

Writing by:越前谷 匡史

内藤哲也は新日本プロレスのトップレスラー。今年1月の東京ドーム大会で、オカダカズチカに勝利し、二冠王者となりました。来年1月4日開催の東京ドーム大会においてもメインイベントで戦うことが決まっています。

今はトップオブトップのレスラーである内藤も5年ほど前は、観客からブーイングされるような時期もあり、ものすごく燻っていました。

しかし、あることをきっかけに自身の個性を発揮し、トップレスラーに上り詰めました。今回は個性発揮のインパクトを内藤哲也、そしてプロレスから見ていきます。

勘違い発言で観客からブーイングを浴びる内藤哲也

どの世界でも、すごいな、素敵だな、面白いな、と思える人は自分の個性を最大限発揮しています。
個性の発揮とは、自身の強みを理解して、それを活かしているということです
二冠王者の内藤哲也はここ4年ほど、プロレス大賞を受賞したり、NHKプロフェッショナル仕事の流儀に出るなどプロレス界のスターにのし上がった、まさに個性を発揮している人です。そんな彼も5年前までは、ファンや会社(新日本プロレス)から期待はされているがブレイクしきれない選手でした。

内藤自身は良い試合はしているものの、後輩のオカダカズチカが先に王者になり、そんな彼の後塵を拝している状況で、「オレが新日本プロレスのエースだから」なんて発言をして、観客からブーイング浴びていました。

内藤としてはエースとして王者にならなくてはという義務感というか焦りから、そう発言していたと個人的には思っています。

しかし、私含め観客は正直なので、内藤自身が置かれた状況と発言のギャップといいますか、勘違い発言に対してブーイングをしていたのだと思います。

内藤哲也はメキシコで自身の個性に気がついた

観客からブーイングを浴びるような状況で、彼が向かったのがメキシコ(メキシコはプロレスの盛んな地域)。

メキシコのプロレス団体で好き勝手にプロレスを楽しむ連中と出会い、気づきを得たのか、帰国してから優等生的な発言なんてどうでもよくて、自分のやりたいように動き、発言し始めました。
そこから、流れが明らかに変わりました(時系列で知りたい方はこちらを参照)。

今まで行儀よくプロレスをしていた内藤が、相手選手につばを吐きかけたり、神聖なるチャンピオンベルトをぶん投げたり、行動も好き勝手。

特に、自分の所属する新日本プロレスに対する歯に衣着せぬ発言といいますか、直球の発言がファンの心を掴んだように思います。

まるで会社や上司、同僚に言いたいことがあるが、関係性を考えると……と、結局言い切れずにいる自分たちの代わりに、内藤が気持ちよく言い切っていることに溜飲を下げているように思えるほど、ファンの絶大な信頼を得ました。

内藤哲也はメキシコから帰ってきて変わったのか?というと、変わったのではなく、本来持っている力や個性を発揮できたということだと思っています。

周囲からは変わったように見えますが、内藤はメキシコに行って、自分がやりたいように行動することがこんなに気持ちがよいことなんだ!と気が付き、会社(新日本プロレス)への鋭い投げかけをできる気づきや賢さを発露しただけなんだと思います。

“だけ“とは言いましたが、これがすごいことだと思いますし、自分の個性を見つめ、発揮できれば人はここまで活躍できるということなんだろうと感じます。

個性を理解し、周囲に共有する時間を設けているか?

内藤哲也はメキシコに行き、出会いがあり、気づきを得て、その後リング内外で自分らしい行動と発言をして、周囲に自分の個性を浸透させていきました。

内藤哲也の成功から読み取れることとして、個性を最大限発揮するには

個性を理解するきっかけや場を設ける(内藤哲也がメキシコへ)
その個性を周囲に理解する場を設ける(内藤哲也は自分の行動や発言で理解させた)

この2つが必要であることがわかります。

みなさんの会社では、①と②を設けていますでしょうか?
内藤哲也は出会いという方法で気づきを得ましたが、会社組織において、①については、ストレングスファインダーやエゴグラムなどで自分の志向や個性を理解するのが導入しやすい方法でしょう。

私が知る限り①を実施している会社は多いですが、実は自分の個性を自分で理解するだけでは不十分。

②のステップで周囲の人に理解してもらうことで、初めて個性を発揮できる場ができ、効果を発揮するものといえます。
内藤は自分で発信して、個性を周囲に理解させました。会社組織においては、チームごとに個性を理解するような場や研修を設けないと、チームメンバーの個性を理解することは難しいでしょう。

②まで実施すると、例えばマネージャーとメンバーの会話においても、どのような情報をメンバーに提供すればよいか、どのような声がけをすると意欲が上がるか、逆に下がるか、そのような観点もケアしながら質の高いマネジメントが可能になります。

今回は内藤哲也を題材に自分の個性発揮の大事さ、インパクトを見ていきましたが、個性理解の方法から周囲への共有の方法などは、また別の機会で記載しようと思います。

トランキーロ。

人事としての専門性を高めたい!とお考えの方はこちらを是非ご覧ください。

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執筆者

越前谷 匡史

CANTERA 4期生。
1995年に株式会社リクルートに入社し、新卒採用チームに配属される。新卒採用の経験は通算で5年。その後、人材紹介事業を10年以上経験。紹介事業では第二新卒を支援するグループの立ち上げから組織拡大を牽引。
2015年末に退社し、株式会社キャリアベースを設立し、新卒採用領域でビジネスを展開。
2018年5月会社売却後、9月にAll Personalに入社。FFS診断を活用した紹介事業やCANTERA事業を担当している。

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